今から約25年前の話です。出産後に復職した職場は、20〜30歳台の女性が多い職場でした。皆んなそれぞれ出産後の体型の崩れや肥満傾向に悩んでいて、昼休みの話題は「あの人、昔スマートだったのに」とか「なかなか痩せない」などダイエットに繋がるものが多かったです。また看護師という仕事柄、ストレスが半端なく、また患者さんの差し入れも多く常に何かを食べていた…と記憶しています。
そんなダメダメ女性軍団の中、ある時、私達同様に職場に復職して来た30歳前半のスタッフが、もとからスタイルが良いとはいえ、まったく体型の崩れがなかったのです。食べる量なども出産前と変わらないし、羨ましい体質だと思っていました。
ある日、帰宅時間が同じになりロッカーで着替えていると そこには全身をボディスーツで整えた彼女がいました。ボン ギュッ ボン…とよく言われるようなスタイルですが、肉感はカチカチな感じです。聞けばマルコのボディスーツを着用しているとの事。スタイル維持はもちろんのこと、たくさん食べれなくなったらしく 胃も小さくなったと その効果を 満面の笑みで語ってくれました。
確かに30万は高い買い物ですが、当時の私は「痩せたい。もとに戻りたい」という思いが強く、出産お祝い金としてもらった社会保険のお金をつぎ込んで購入しました。ボディスーツは思ったより着るのが大変で、朝の忙しい時間帯 仕事に行く前に着るのは一仕事で時間を要しました。
ただボディスーツの効果でスルスルと体重が落ちて痩せたことで、職場スタッフも次々と購入するようになり、マルコのボディスーツがいかに効くか!そして着にくいか!を自慢しあう?ような楽しい会話が続いていた頃、それは突然に私に起こりました。
ある日、急に吐き気と腹痛に襲われたのです。幸運な事に仕事中で、私は職場で軽く倒れ込んだのです。医師たちが私を取り囲みいざ診察をしょうとしたのですが、バッチバチに着込んでるマルコのボディスーツが邪魔をして「とにかくそれ脱がせて」と医師。スタッフは必死で私からボディスーツを剥ぎ取り レントゲン室へ連れて行きバタバタと処置をしてくれました。
病名は腸閉塞で、もう少しで手術になるところでした。1週間ほど入院して腸を動かす点滴や浣腸などを受けて病状は回復しましたが、医師や家族に酷く叱られました。マルコのボディスーツだけが原因ではなく、出産が帝王切開だった事や、食べないダイエットも影響したとの事。
それ以来、現在までガードルも使用せず過ごしています。やはり健康が第一です。今では笑い話になっています。
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